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ブロックチェーンゲーム市場が目指すのはTCG市場? 「グローバルに勝負!独自戦略が光る話題プロジェクトの裏話」聴講レポート

2024 年 10 月 31 日公開
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 0x Consulting GroupとCoinPostは2024年8月27日,Web3カンファレンス「WebX2024」の公式サイドイベント「JAPAN Web3 Game Summit」をRED° TOKYO TOWERで開催した。本稿では「グローバルに勝負!独自戦略が光る話題プロジェクトの裏話」と題されたセッションの模様をお伝えする。

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 登壇者は,GameFiプラットフォーム「PlayMining」を運営するDigital Entertainment Assetの共同創業者兼共同CEOである山田耕三氏,ブロックチェーンゲーム「コインムスメ」を開発するEureka EntertainmentのCEOである辻 拓也氏,ソーシャルサービス「Yay!」を展開する石濱嵩博氏の3名。0x Consulting Groupのコミュニティデザインチームマネージャーである川口美樹氏がモデレーターを務めた。

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左から石濱氏,辻氏,山田氏
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川口氏

 最初のテーマは「なぜグローバルを狙うのか」。山田氏によると,順番が逆で,国境のような制限を気にしたくないからWeb3をやっているのだという。同氏は,日本で始めて海外に展開していくことや,中央集権的な組織から始まって分散化していくことは,Web3の業界人には自然な感覚だと語った。

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 続いて,川口氏が「これまでのゲーム開発と違いを感じるか」と辻氏に話を振った。辻氏は「国ごとの違いを意識せず,グローバルという1つのマーケットに対して展開したほうがいい」と話し,とくにトークン関連は言語を英語に統一すべきだとした。

 一方で,ゲーム分野ではどうしてもローカライズが必要になってきてしまうとのことで,トークンマーケティングにとっては「STEPN」のような非ローカライズが理想だと思いつつも,「コインムスメ」ではコンテンツを重視して,日本語,韓国語,中国語,英語に対応したという葛藤が語られた。

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 トークンに関連して石濱氏は,日本のすべての取引所における出来高を合わせても,おそらくBinanceの50分の1くらいしかないと指摘した。トークンが健全に売買されるためには日々の取引量や流動性が重要だが,日本では税制の問題などにより,保有はしても取引をしない人が多いことが問題だという。これが,少し売られただけでトークン価格が急落してしまうような状況につながっているそうだ。

 また,「Yay!」のトークノミクスが投資家とユーザーが共存できる形になっている理由は流動性かと問われた石濱氏は,「流動性はもちろん意識しているが,そうしないとスケールしない」と回答。「ポケモンカードゲーム」を例に挙げ,ゲームプレイに興味のないトレーダーの存在によって二次流通市場が拡大し,カードの価値が上がると解説し,これが暗号資産市場の未来ではないかと展望を語った。

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 山田氏は,こうしたトレーダー,プレイヤーの関係性について不動産業界でも「自分が住む家しか取引できなかったら,市場は大幅に縮小する」と言われていることを例示し,健全な規模のマーケットにトレーダーは欠かせないとした。しかし,理想はゲームに興味のなかったトレーダーが,プレイヤーになっていくような世界だという。何事にも「やれば好きになる」という側面があり,「PlayMining」では暗号資産「DEP」を報酬として電柱の点検(関連記事)などをプレイヤーにやらせているが,最初はお金目当てでもいいから始めてもらい,やがて「やってみたら楽しい」と思えるように誘導しているそうだ。

 辻氏はトレーダーの存在によって価格が高騰し,プレイヤーが欲しいものを買えないことは問題だとし,さらにFT(代替可能なトークン,仮想通貨)をゲームに組み込むと,「今日100円だったものが,明日150円になる」ことの不便さがあると指摘した。そしてプレイヤーにはややこしさが忌避されがちだが,Web3の本質的な面白さはトークンにあるので,バランスをとることが重要だと語られた。

 「コインムスメ」ではレートをドルに連動させることで遊びやすくしているが,ある程度の騰落はするため,それを楽しめるプレイヤーと,楽しめないプレイヤーに分かれそうだと辻氏は話す。スマホゲーム市場が成熟していることもあり,これまでスマホゲームを遊んでいた人よりも,これまでゲームを遊んでいなかった人の参入に期待しているそうだ。

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