パルクールを駆使してゾンビアポカリプスの世界で生き抜く,高速アクションRPGのシリーズ最新作「Dying Light: The Beast」(PC / PS5 / Xbox Series X|S)が,gamescom 2024でアナウンスされた。
今回はグローバルでの販売を担当するLevel Infiniteのgamescom ビジネスブースで,デモセッションに参加してきた。
アナウンスの訪れとともに,Dying Lightのファンコミュニティで大きな話題となっていたのが,シリーズ第1作の主人公だった
「カイル・クレイン」(Kyle Crane)のカムバックだ。
「Dying Light: The Beast」のゲームディレクターであるナタン・ラメール(Nathan Lemaire)氏によると,今回のストーリーは1作目の大型DLC
「Dying Light: The Following」のあとで,カイルは“バロン(男爵)”を自称する男の組織に幽閉され,13年間にも及ぶ実験台に晒され続け,どうにか逃げ出したところからゲームが始まるのだという。
現状,カイルが感染してしまっているのか,なにかの能力を植えつけられているのかは不明だが,風貌が非人間的に変化しており,今やゾンビミュータントとハイブリッド化した
“ビースト”としての能力を持つに至っている。
舞台となるのは,かつては人気の観光地であったという田園地帯“カストル・フォレスト”だ。自然や人工物のランドマ―クにあふれ,小さな村や工業地帯も点在するそこで,プレイヤーはパルクールスキルを操って敵を圧倒したり,夜になると狂暴化するゾンビたちを避けるためにステルスを駆使したりしてサバイバルしていく。
ときには乗り捨てられた車両を使って移動するなどのアクションもあり,新しいスキルスリーや武器も登場。
総ゲームプレイ時間は18時間ほどを目標に開発が進められているという。
デモセッションで紹介されたのは,バロン率いる組織がなんらかの新たな実験をしていることを聞きつけて,カイルが真相を暴くために調査に乗り出すという流れだった。インターコムから“オリヴィア”という名の女性が交信してきてミッションブリーフィングを行うが,彼女はカイルがバロンの施設から脱出する際に出会った人物であるという。
ミッション中は,マップ内をパルクールで高速移動したり,目下のゾンビ目がけてダイブしたりといったアクションはもちろん,夜の森でヴォラタイル(シリーズでは夜だけ登場する攻撃的な中ボスのゾンビ)を避けながら,やぶのなかを身をかがめて進んでいくこともあった。
バロンの配下たちが守る工場地帯では,サイロなどの高い建物を伝って移動しながら科学者を見つけ出し,彼らが所持するガス装置を起動させ,研究施設から逃げてしまった巨体のゾンビミュータントをおびき寄せるという展開も見られた。
カイルの新能力については具体的に言及されなかったものの,巨体のミュータントを投げつけるほか,巨大な敵の首あたりに飛び乗り,まるで「ゴッド・オブ・ウォー」のように
頭を力任せに引っこ抜くといったフィニッシュムーブも確認できた。
至近距離戦と被撃回避を主体とするゲームであるが,銃器についてのメカニクスはかなりアップグレードされていて,敵兵からアサルトライフルを奪って撃つといったシーンも散見される。
「Dying Light: The Beast」にはナンバリングがつけられていないものの,本作はDLCではなくスタンドアローン型。つまり本編「Dying Light」や「Dying Light 2: Stay Human」を購入することなくプレイできる続編で,スピンオフ作品のような位置付けだ。
ラメール氏も「カイルは何年も閉じ込められていた設定ですので,世界がどのように変貌していったのかを知りません。ですから,これまでのシリーズについて知らなかったという人たちがプレイしても,カイルとともに世界観を学びながら楽しめると思います」と話しており,本作からチャレンジしてみても問題はなさそうだった。
森や工場跡,資材置き場などのシーンはそれぞれに多様な環境オブジェクトであふれていた印象だが,グラフィックスのスケーラビリティによってPS4やXbox Oneにも対応するという。前作同様,4人までのCo-opモードでは“ビーストのパワー”を炸裂させながら遊べるというのも興味深いところだ。続報が気になる人はSteamストアページのウィッシュリストに追加するなどして,引き続き注目しておこう。
「Dying Light: The Beast」ゲームディレクターのナタン・ラメール(Nathan Lemaire)氏(右)と,デモ担当のLevel Infinite プロデューサーのヤクブ・パレン(Jakub Palen)氏(左)
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