TATSUJINから2024年11月28日に発売される「SNOW BROS. WONDERLAND」(PS5 / PS4 / Switch)を関係者に向けてお披露目する「SNOW BROS. WONDERLAND完成披露パーティー」が,8月23日に開催された。
会場となった秋葉原の
TOKYO VIDEO GAMERSには,多くのゲーム関係者やメディア,インフルエンサーが招待され,交流を楽しんだ。本稿ではその模様をレポートする。
会場のTOKYO VIDEO GAMERSにはゲーム業界のそうそうたるメンツが集結。TATSUJINの上村氏の乾杯の音頭でイベントがスタートした
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本作は,1990年に東亜プランよりリリースされたアーケードゲーム
「スノーブラザーズ」をベースにした新作アクションゲームだ。
「スノーブラザーズ」はゆきだるまのニックとトムを操り,敵を雪玉にして倒していくステージクリアタイプのアクションゲームだったが,本作では“敵を雪玉にして投げる”アクションは継承しながらも,見下ろし型の3Dアクションへと進化している。プレイヤーは
「ニックJr.」か
「トムJr.」を操作し,雪玉を武器に,宿敵のアッチッチ大王に挑むこととなる。
会場内に置かれた筐体では,オリジナルの「スノーブラザーズ」と「スノーブラザーズ2」がプレイできた
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主人公となるスノーブラザーズの子供達,ニックJr.とトムJr.
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勇者の力を得た2人は,新たなスノーブラザーズとなる
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ゲームとしての本作は,複数のエリアによって構成された
「ワールド」が6つ用意されていて,その中を行き来してゲームを進めていくスタイルだ。エリアには敵の全滅やリーダーを倒す,カギを手に入れるといったミッションが設定されており,条件を満たせば次のエリアへと行けるようになる。
エリアごとにミッションが提示され,条件を満たすと次に進める
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敵に対して雪を投げつけていくと,その敵が大きな雪玉となり,それを転がしたり投げたりできるようになる。投げた雪玉は,さらにほかの敵を巻き込んで転がり,壁にぶつかると反射。そしてまた転がり続ける。転がっている間に敵を巻き込むとコンボとなって,スコアがどんどん上がっていく仕組みだ。倒した敵はボーナスアイテムの寿司などのアイテムに変化するので,それを取ればさらにスコアが獲得できる。
敵に雪をぶつけると雪玉になる。それが壊れないうちに転がして敵を倒していく
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転がる雪玉は反射して,ほかの敵を巻き込むとコンボになる。キックで転がる軌道を変えることも可能だ
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ワールド内の道中のギミックも多彩だ。動く床やトランポリンなどをうまく使って先へと進んでいくほか,温泉がある場所では浸かって体力を回復できる。大きくした雪玉をステージの高いところにいる敵に投げて倒したり,スイッチを入れてギミックを作動させたりと,パズル的なギミックも用意されているようだ。
雪玉を別の場所に放り投げることも
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温泉に入ると体力が回復する
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またワールド内で得たスコアはクリア時に「寿司コイン」に変換され,それを消費して
「アビリティ」を獲得できる。これを使って難所を攻略する育成要素もあるようだ。プレゼントボックスから入手できるコスチュームなどもあって,キャラクターの見た目を好みにカスタマイズできる。
寿司やのし袋など,スコアアイテムはシリーズ伝統の和風テイストだ
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アビリティやコスチュームなど,キャラクターの育成要素もある
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会場に居合わせたディレクターの
今枝賢一氏によれば,本作はオリジナルの「スノーブラザーズ」のルールやプレイフィールはそのままに,3Dアクションゲームに落とし込んだタイトルだという。雪玉を転がして敵を倒すアクションはもちろん,ステージ構成もオリジナルを意識したつくりで,ワールドをエリアで区切ることでステージを連続でクリアしていく感覚を継承したとのことだった。
「SNOW BROS. WONDERLAND」ディレクターの今枝賢一氏
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また2Dから3Dへと進化させる過程では,「スーパーマリオブラザーズ」シリーズのそれを意識したといい,ただ画面を3Dグラフィックスにするだけではなく,3Dで表現する意味のあるゲームデザインを目指したそうだ。また古いファンと新しいプレイヤーの両方にアピールできる内容にすることで化学反応が起き,それが新生「スノーブラザーズ」の第一歩になることを期待しているとも話していた。
会場ではグラビティゲームアライズが発売予定の「SNOW BROS.2 SPECIAL」も披露された。こちらは1994年にリリースされた続編
「スノーブラザーズ2(おてんきパラダイス)」のリメイクにあたり,最大4人まで参加できる固定画面のアクションゲームとなっている。雪玉を転がして敵を倒すゲーム内容は健在で,グラフィックス向上のほか,オンラインプレイや新規モードの追加も行われているそうだ。
「SNOW BROS. 2 SPECIAL」タイトル画面
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グラビティゲームアライズ プロデューサーの林 晉安氏
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現在のところ,明らかになっているのはオリジナルのゲーム内容を踏襲した
「アーケードモード」のみだが,
「サバイバル」「タイムアタック」「スカイラン」といったゲームモードを用意しているそうで,こちらは続報に期待してほしいとのことである。
こちらは固定画面のステージクリアタイプで,アーケード版の内容を踏襲したものとなっている
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登場キャラクターの多彩さも「SNOW BROS. 2 SPECIAL」の魅力の一つ。オンラインプレイにも対応し,クロスプラットフォームでのマッチングにも対応予定だとか
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なおイベント会場となったTOKYO VIDEO GAMERSでは,8月24日から11月28日までの期間,「スノーブラザーズ」の新作登場を記念した特製アイスクリームを提供中だ。ニックとトムをモチーフにしており,価格は税込850円とのこと。また注文すると,ニックかトムの特製ステッカーがもらえる。
期間中に提供されるスノーブラザーズアイスクリーム
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会場には,ヒロインであるウィンダ姫の姿も
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イベントの終わりには,TATSUJINの
上村建也氏によるギター演奏も披露された。上村氏はかつて元東亜プランに所属したコンポーザーでもあり,同社のさまざまな作品で楽曲を手がけている。会場では,自身が手がけた
「ヘルファイアー」「ドギューン!!」「ゼロウィング」「究極タイガー」などの楽曲が演奏され,会場は大きな盛り上がりに包まれた。
自ら手がけた楽曲を演奏する上村氏。ファンにはおなじみのメロディが,ギターの旋律で奏でられた
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なお上村氏は11月30日に開催される「RETRO GAME SUMMIT Lv.3」や,2025年3月15日に予定されている「TATSUJIN祭」といったイベントステージにも出演予定とのこと。生で演奏を聴いてみたい人は,足を運んでみてはいかがだろうか。